お父さんのための野球ルール〜打者が安全に1塁に進塁できる 5つの場面〜

野球
  • お父さんのための野球ルール〜打者が安全に1塁に進塁できる場合〜

はじめに

スポーツの中でもいちばん難しいと言われている野球のルール。
野球を経験されている方でも、ルールブックをじっくり読まれた方は少ないのではないでしょうか?
昔野球をされていた方も、いつも間にかルールの変更がされ、驚くこともしばしば。

そこで、野球規則を見ながら今一度野球のルールについて簡単におさらいしてみましょう。
ルールブックの表現からは少し外れるかもしれませんが、わかりやすく説明していきたいと思います。
新たな発見があるかもしれませんよ。

今回は、打者が安全に1塁に進塁できる場合について解説します。
安全に1塁に進塁できる場合には、以下の場合です。(野球規則 5.05 b )

1.四球(フォアボール)
2.死球(デッドボール)
3.打撃妨害(インターフェア)
4.打球が審判員に触れた場合
5.打球が走者に触れた場合

ただし、それぞれ例外がたくさんあリます。
試合中にもこの例外をめぐってトラブルになる例をたくさん見てきました。
そこで、それぞれの場合をもう少し詳しく見ていきましょう。

1.四球(フォアボール)

スコア記号:B
記録:打席数に入るが、打数には入らない。
満塁の場合、走者が押し出されて得点が入った場合は打点が記録される。

球審が四球(フォアボール)を宣告した場合、打者は無条件に1塁に進塁できます。
この場合は、ボールデッドになりません
すなわち、安全に1塁に到達した後もインプレイ状態であるという事です。

インプレイ状態あるため、以下の場合はアウトになることもあります。注意が必要です。
1塁に到達した後、何らかの理由でその塁を通り越し、野手に触球(タッグ)された場合

よくあるのは
フォアボールで1塁に進塁しようとした際捕手が後逸。
それを見て走者は1塁から2塁に進もうと試みたが捕手からの送球でタッチアウト
というパターンですね。

死球(デッドボール)

スコア記号:DB
記録:打席数に入るが、打数には入らない。
満塁の場合、走者が押し出されて得点が入った場合は打点が記録される。

これもよく見るプレイです。
しかし、以下の場合は打者に投球が当たっても死球にはなりません。
・ストライクゾーンで投球に触れた場合
・打者が避けようとしなかった場合
よく見るシーンは、死球が宣告された後にバッターが避けていないと抗議されることです。
しかし、野球規則には、
・投球の性質上、避けることができなかったと球審が判断した場合
という記載があり、「避けようとしたかしなかったについては球審の判断により決定します」
とあります。

したがって、死球は球審の判断によるものであるということが言えます。

打撃妨害(インターフェア)

スコア記号:IF
記録:該当野手のエラー。打席数に入るが、打数には入らない。
満塁の場合、走者が押し出されて得点が入った場合は打点が記録される。
押し出された走者が盗塁のためにスタートを切っていた場合は、盗塁が記録される。

これは少々複雑です。
ルールブックには「捕手またはその他の野手が、打者を妨害(インターフェア)した場合」
とありますが、よく見るのは打者が降ったバットが捕手のグラブに当たるシーンですね。
バント処理の際に1塁手が著しく前進してきて打撃を妨害したケースもこれに当てはまります。

このプレイはボールデッドにはなりません。
また、この場合はすぐにタイムにはなりません。
プレイが止まるまで継続されます。

これはどういうことでしょうか?
もし、打者が妨害されながらも打撃し、それが安打や得点に繋がった場合は
打撃妨害を取るか、そのプレーを生かすか、監督に選択権が与えられるからです。

例えば、以下の場面です。
1アウト3塁で妨害されながらも外野フライを打ち、3塁ランナーが生還した場合、
・打撃妨害を選択し、1アウト1塁・3塁でプレーを再開
・プレーを生かし、2アウトランナーなしで1点追加で再開
のどちらかを選択。

ノーアウト2塁で妨害されながらもバント、打者は1塁でアウトになった場合
・打撃妨害を選択し、ノーアウト1塁,2塁で再開
・プレーを生かし、1アウト3塁で再開
のどちらかを選択。

ただし、ややこしい話ですがランナー3塁にいる場合は以下のように解釈されるようです。
・3塁走者が盗塁またはスクイズによって得点しようとしていた場合
3塁走者の得点は認められ打者は1塁進塁が与えられる
・3塁走者が盗塁またはスクイズによって得点しようとしていなかった場合
打者は1塁への進塁が認められる。
走者はそのまま。ただし打者の1塁進塁によってランナーが押し出される場合はそれぞれ進塁が与えられえる。

4.ボールが審判員に触れた場合

スコア記号:例)X5 サードへの暫定安打
記録:打者は審判が当たった場所に一番近い野手への暫定ヒット。

「審判員は石ころ」と言われていましたが、実際にはそうではない場合もあります。
野手(投手を含む)に触れていないフェアボールが、フェア地域で審判員に触れた場合。
この場合は、打者に1塁への進塁が与えられます。この場合、ボールデッドとなり、打者にはヒットが記録されます。
それ以外は、「審判員は石ころ」です。

ただし、内野手(投手を除く)をいったん通過するか、または野手(投手を含む)に触れたフェアボールが
審判員に触れた場合にはボールインプレイ
なので、「審判員は石ころ」です。

簡単に言うと、内野手の前で審判にボールが当たった場合はボールデッドで、打者は1塁へ進塁。
走者はそれぞれ進塁。
となります。

5.打球が走者に触れた場合

スコア記号:IP(Interfere with a field Player)
:例)X5 サードへの暫定安打
記録:打者は走者が当たった場所に一番近い野手への暫定ヒット。
走者は守備妨害でアウト。

これもたまにあるプレイです。
走者が打球に触れるとたボールデッドとなり、走者にはアウトが宣告されます。
打球が当たった走者以外は元の塁に戻されます。
ただし、バッターランナーによって押し出されるランナーは進塁できます。
打った打者にはヒットが記録され、1塁への進塁権が与えられます。

ところが、これにも例外があります。
走者が打球に当たると全ての場合で守備妨害になるわけではありません。

・いったん内野手(投手を含む)に触れたフェアーボールに触れた場合
・一人の内野手(投手を除く)に触れないでその股間または側方を通過したフェアボールに、すぐその後方で触れても、この打球に関して他のいずれの内野手も守備する機会がない場合、審判員は走者が打球に触れたという理由でアウトを宣告してはならない。
野球規則 6.01a(11)

要するに、トンネルした場合や野手のすぐ横を通過した打球で、その後ろに守備をする内野手がいなかった場合はランナー守備妨害にならないと言うことです。
この場合はインプレイでプレーは継続されます。

終わりに

いかがでしたか?
今回は打者が安全に1塁に進塁できる場合についてお話ししましたが、なかなか奥が深いですね。
次回もまた野球のルールについてお話ししていきたいと思いますのでお楽しみに!


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